ロッキンバードはむせび泣く

音楽を中心として好きな物について語っていきます。

アビーロード再考

 

中学2年の時初めてビートルズを知り、

そんなにビートルズを聴き込んでいない中で、出会ったアルバムがアビーロードでした。

 

 

まだまだ若年の耳にはおおよそむずかしいと感じて、(当初は抱きしめたいやハードデイズナイトをよく聴いていた!) ビートルズにもこんなアルバムがあるんだと、いささか残念に思った記憶が残っています。

 

数年の時が経ち、気がついてみたら私の中でアビーロードはベストアルバムの一つになっており、特に、サムシングやヒアカムズザサン、又エンディングまでのメドレーは圧巻で、好きなアルバムとなってはおりました。

 

そして今回改めてアビーロードを聴いて、

そのとてつもないクオリティに驚きました。

 

なんといっても出だしのカムトゥギャザーでやられました。

 

ドラムフィル、パーカッション、ベース、ギター、そしてあの特徴的なボーカル。

全てが絶妙に絡み合い、怪しい雰囲気を醸し出しています。

又ただ怪しいだけではなくパワーコードでリズムを刻むギターからはしっかりとした王道のロックも感じさせます。

正直、アビーロードでのジョンの印象は低いと思ってましたが、この曲で十分だと思いました。

 

そして、4曲目のオーダーリン。

 

まさにポールの才能が炸裂している化け物曲だと思いますね。

この曲はビートルズにしては珍しく、12/8拍子のソウルフルなナンバーで、全体的に熱情的なサウンドになっております。

そしてなんといってもサビのボーカルが圧巻です。

全ての思いを出し切っているような叫びで、ヘルタースケルターなどとは違うポールの新たな境地へと昇華させたのではないかと感じます。

 

 

そしてレコードで言うところのB面へと続き、

ジョージの叙情的なヒアカムズザサンや、コーラスが絶品のビコーズやサンキング、怒涛のメドレー、エンディングになるのですが、一瞬たりともダレる部分がなく最初から最後まで聴き通してしまう、

そんなアルバムだと改めて感じました。

こんなアルバムは中々ないだろうと思います。

 

 

 

アビーロードが発売されたのは1969年。

この年に発売されたのはレッドツェッペリンのレッドツェッペリンⅠや、キングクリムゾンのクリムゾンキングの宮殿、ザ・フーのトミーといった後のロック界を牽引する名盤が発売された年でもあります。

 

この年にロックは大きく地殻変動した訳ですが、皮肉にもアビーロードを最後にビートルズの活動は終焉しました。

 

 

 

しかし、それはある意味このアルバムは、ビートルズが最初から最後まで当時のロック界の頂点だった事を意味する象徴的なアルバムだったのではないでしょうか。

後にも先にもこれを超えるアルバムは無いと勝手に思っています。

 

 

 

聴き終わったあとそんな事を感じました。

 

 

 

 

ではまた。