酒と、泪と、ストーンズと・・・。
春は別れの季節といいますが、私が勤めている会社は真冬の今が別れの季節となります。
それというのも、私の勤めている会社は12月決算の為まさにこのタイミングで辞令が出る訳です。
今回の辞令により7年ほど一緒に仕事をしていたが同僚が転勤となりました。
同僚といっても10歳近く年上で、まあいわば大先輩の部類となります。
私もその方も、感傷に浸っているような年齢でもないんですが、いなくなると思うとやはり寂しいものです。
ただ、その方は7年間単身赴任でこちらに来ていて、今回は地元に戻る形ですので、まあ、ご本人にとっても良かったと言えば良かったのですが・・・。
でもやはりその方の存在は仕事面に限らず非常に大きかったのでとても残念です。
普段からゴルフや飲みなどをサシで行くくらい懇意にさせて頂いていた為、今回は感謝の意味も含め、会社としてではなく、個人的に送別会をさせて頂きました。
お店はといえば、近所にに気になる居酒屋ができていたので、その方が日本酒が好きという事もありそこのお店を予約しました。
割と有名な日本酒の銘柄がおいてある店だった為、お酒目当てで入ったのですが、料理も素晴らしく、普段は絶対に食べる事のないクエ鍋や、ヒレ酒などを嗜みながら7年間に思いを馳せました。
日本酒というのは不思議なもので、普段は決して口に出さないような心の内などもついつい吐き出させてしまうような効果があります。
その晩は、ただただ酔いにまかせて、人が聞けば恥ずかしくなるような思いなどを赤裸々に語っておりました。
そんな中、入ったそばから気にはなっていたのですが、このような居酒屋でありながらBGMには何故かローリングストーンズが延々とループ。
最初こそ似つかわしくないかとも思いましたが、なかなかどうして、まさにこの場にピッタリ。
一人耳を傾け、その場に酔いしれておりました。
帰り際、店の通路にはハックニー・ダイアモンズのポスターが飾ってありました。
そうか、店主がストーンズのファンなんだな・・・。なかなか珍しいかも。
それにしても・・・。
日本酒にはストーンズが良く似合う。
帰り道、吹きすさぶ寒風に身を縮みこませながら、寂しさを紛らわすかのように
ひとりほくそ笑んでおりました。
ではまた。