ロッキンバードはむせび泣く

音楽を中心として好きな物について語っていきます。

キングクリムゾン「Red」の世界

先日文芸YouTuberムーさんがやっている、キングクリムゾン「Red」の楽曲分析動画を見ました。

 

このムーさんがやっているチャンネルでは音楽に限らず、文学や語学など様々なジャンルについて深く語っておりとても興味深く拝見しております。

 

又楽曲分析では、menonさんという絶対音感を持ち合わせたキーボーディストが、聴音してその場で演奏を交えて説明してくれております。(この才能はすごい!)


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この「Red」という楽曲はクリムゾンの代表的な曲ですが、独特な音使いと展開で、ややもすると人に不安感を与えるような楽曲ですが、それと同時に普遍的なかっこよさを持ち合わせています。

 

そんな「Red」をムーさんがmenonさんの耳コピからの演奏を元に独自の音楽理論で解説してくれている訳ですね。

 

 

分析によるとどうやらこの曲の軸としては、「オクタトニックスケール」というものを中心として構成されているよいう仮設で説明は進んでいきます。

 

オクタトニックスケールとはこの動画の中では8個の音から構成されている音階(なおかつ基準となる音から半音・全音を繰り返しながら積みあがっていく音の構成)との事。

各セクションがそのスケールを軸に作られているという見解です。

 

私はどちらかと言えば、直感的に音楽を楽しむ人間なので、このような分析はとても新鮮で興味深い印象でした。(半分以上は理解できませんが(笑))  

 

ただ音楽理論を理解できなくてもこの曲は、一聴すると混沌としている中に、一定の法則で奏でられたパワフルなリフ、幾何学的な展開、そして猛烈な熱量とドラマティックさが共存するような楽曲であると私は感じます。

近代のロック・ポップ音楽の中でも唯一無二な楽曲ではないでしょうか。

(でも周りに共感してもらえる人が少ない・・・。)


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キングクリムゾンというバンドは不思議なバンドです。

 

ファーストアルバムの「クリムゾンキングの宮殿」はロックのバイブルの一つでもあり、名盤ではありますが50年ほど活動した中で、オリジナルメンバーはロバートフリップただ一人。

根強いファンがいる事は間違いありませんが、商業的な大成功を収めたかというと

疑問符が残るのではないでしょうか。

 

一般的にはロバートフリップによる独裁的なバンドと思われている部分が多いかも知れませんが、今回ムーさんの動画を見ると印象が少し変わります。

 

クリムゾンというのは非常に珍しい動物でね。

商業が介在する世界で動きながらも商業の世界に制限されない。

確かに商業に束縛はされるが、そこに仕えてはいないんだ。

 

ロバート・フリップ

 

彼はクリムゾンという生き物を継承する為に

敢えて独裁者となり責任を全うしてきたのかも知れません。

 

キングクリムゾンというのは生き物

 

 

だそうです。

 

ではまた。